ゲームを超えたゲーム⁈ デスストランディングをレビュー(ネタバレなし)
(一言メモ)
初めて満員電車に乗った時の感想「これは痴漢されそう」
目次
デスストランディング(DEATH STRANDING)
開発:コジマプロダクション
発売:SIE(ソニーインタラクティブエンタテインメント)
発売日 2019年11月8日
プラットフォーム ps4
総プレイ時間 70時間
プレイ状況 クリア済み
詳細 MGSシリーズ履修済み(ops以外)
評価88/100点
ストーリー⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
アクション⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
グラフィック⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
UI/操作性 ⭐︎⭐︎⭐︎
まず一言でこのゲームを現すなら…
「ゲームというメディアの枠を超えた超エンタメ作品」!!!!
では一つ一つデスストの世界を紐解いて行きます!
ストーリー
簡潔にいうと
「アメリカ西部のある街で閉じ込められているピーチ姫をマリオが救いに行く」
ストーリーです。(簡潔)
実際のゲームでも言及されてるのであながち間違ってはないんだと思うけど、それだと味気ないのでもっと詳しく言うと
「ある出来事により、アメリカは崩壊した!世界もヤバい!でも人々は孤立している。このままだとダメだ!
この便利な装置を持って各地に赴けば、孤立した都市と都市を繋げるから大陸を横断しながら繋いでいってくれ!
そして最西部に閉じ込められた大統領(アメリカの象徴)を助け出してアメリカを再建しよう!これで勝つる!」
です。これでもザックリですが
今作戦の司令官的ポジション ダイハードマンcv大塚明夫(もうボスやろこの人)
マイナス部分
・SF近未来チックな世界観のため、専門用語は飛び交うし、幽霊みたいなのもいるし、瞬間移動する人もいる。
お陰で最初から最後まで何をやってるか理解できない人もいるそうな(クリア後も酷評してる人の大半がこれ)
・ストーリーを進めるとdocumentsという専門用語や世界観の解説が増えていくが、アナウンス不足なのか、それに気づかない人がいる。
そしてこれを読むのと読まないとでは理解が段違い(ゲーム中に全部説明されるとダレるため、こういう形式にした事に対しては理解はできる)
・かなり絶望的な世界観のため、そう言ったシーンや、暗いバックストーリーを持っているキャラクターが殆どなため、そう言った世界観が苦手な人はお勧めしない
ポスターからもう暗い…
・ムービーシーンが長いかつ多いため、「ワシはゲームしたいんじゃぁぁあ」ていう方にはオススメしない( )
プラス部分
・続きが気になるストーリー展開
特に終盤の怒涛の展開に、時間関係なしに一気に終わらせてしまうプレイヤー続出
・繋がりをテーマとした重厚かつ切ない人間ドラマ、しかしそこに生きる人々は悲劇のヒロインを気取り、悲壮感を押し付けてくることはない。絶望的な状況でも希望を諦めず生きていることが分かる
拠点にはそれぞれの背景を持ったキャラクターがいる。
・小島監督による、散りばめられたユーモアがこの絶望的な世界を豊かにしてくれる。決して終始暗いゲームではなくプレイ中何度もプレイヤーが思わず笑顔になる様なシーンがある
プライベートルームで変顔する主人公サム
・クリアした後に
「ここまでキャラクター達を愛おしく感じるゲームは他にない」
そう思うほど各キャラクター達の掘り下げ方が上手い
21分毎に死に、蘇生を繰り返す男ハートマンcv大塚芳忠(お気に入りのキャラクター)
・最新鋭のモーションキャプチャー技術により、俳優達の迫真の演技をそのままゲームに落とし込んでいるため、物語に対して更に入り込むことができる。
ノーマンリーダスやマッツミケルセンもそうだが、メインキャラクターの俳優、声優の演技力が軒並みノーベル賞級
・音楽による演出がやっぱり「世界のコジマ」
色んな障害を乗り越え、新しい都市が近づいてきたり、重要な場面で流れてくるBGMがとても良くてめっちゃホッとするんです
「あぁ…街が見えた…っ」「後もう一踏ん張り」
ってなるんです。この音楽の演出も相変わらず上手いなぁって感じました。
ゲーム部分
基本は拠点から拠点への配達、戦闘はやりたければやって良いレベル
詰める荷物の種類や重量、大きさの選別や、縦に置くか横に置くか。配達中の山や川、天候など一つ一つの環境がリアルタイムでプレイに影響を及ぼしてくる。近年のゲームとしては珍しく制限が多いが、むしろその制限、リアルな状況を面白く感じてしまう作りになっている。これはやってみなくちゃ分からない
ひどい猛雪の中、雪山を越える場面も
マイナス部分
・序盤特に道もなければ乗り物もない、荷物は全然持てないという制限づくし、人によっては苦痛でしかないかもしれない
・配達オンリーかと思いきや強制的に戦闘しなければならない場面がチラホラ、ゲームが苦手な人は苦戦するかもしれない(その為にvery easyという超低難易度も用意されている)
荷物を狙ってくる山賊ことミュール
謎の大型クリーチャーとの戦闘も
・戦闘はMGSVをベースとしたTPSだが、遮蔽に隠れながら撃つ時の視点が特に不便
・ピザ配達めっちゃめんどくさい
プラス部分
・重量を気にしながらも、持ってきた梯子やパイルを用いて険しい道を最短距離で行くも良し、時間をかけつつも安全でなだらかな道を先にマークして行くも良し。人それぞれの配達スタイルがあり、それを許容している。
・配達をこなすごとに評価されステータスが上がっていく、「速さ」「安全性」「数量」などの其々の評価対象が存在している。
合計5つのステータスが存在している、其々に上げるメリットが存在する
・中盤以降のバイクやトラックと言った乗り物の登場や国道、ジップラインと言ったインフラ整備を進めていく楽しさ。
国道が復旧することにより、安全かつ迅速に配達できるようになる
・そして上記全てに関わってくるソーシャルストランドシステム
「ここに橋があったら良いのになぁ…と思った次の日に橋が出来てた、いいねめっちゃした」(20歳男性)
「ここら辺でバイクのバッテリー切れるだろうから発電機おいとこ!アホ、自家発電ちゃうでぇ⁈…そしたら次の日めっちゃいいねされてた」
(20歳男性)
「素材沢山入れて国道復旧させたで!これでワイも皆んなも配達が楽になるでぇえ!…次の日になったら色んな人からたくさんいいねもらってた」(20歳男性)
全て実話である。
とは言っても最初から他のプレイヤーの恩恵を受けまくるヌルゲーなどではない、あくまで初見は自分の力で拠点まで踏破しなければいけない。
拠点を踏破したことにより、その周辺の地域では他のプレイヤー達と「繋がり」お互い協力出来るシステムとなっている。
こうした繋がりを感じるシステムとストーリーの紐付けがすごいと思った(小並感)
総評
やらない人には何も分からない、人を選ぶ名作
正直各メディアも賛否両論です。自分の周りだと若干賛が多いかな?ぐらいです。そのくらい人を選ぶゲームです。しかし確実にこれまでにはなかったゲームです。
1人でやってるのに孤独感を全く感じないんですよ…それがソーシャルストランドシステムの凄いところ、更に凄いところは、このシステムとストーリーが噛み合ってるところです。IGN JAPAN(ゲーム中心の報道メディア)のYouTubeチャンネルに「攻殻機動隊」で有名な押井守監督のインタビュー動画があるんですけど、彼はこう言ってました
「アレには映画勝てないよ」
それほどの作品なんです。
ゲーム内で人を繋ぎ、プレイ後にはプレイヤー同士が繋がる。そこにあなたも加わりませんか?(ダイマ)
(追記 以下、小島監督について熱く語ってます、長いので飛ばしてください)
小島監督がMGSVを最後にコナミから離れて4年、監督の作る新たなゲームを世界中のファンが待ち望んでました。自分もその1人です。
中にはメタルギアの様なゲームを期待して、当てが外れた人もいるでしょう。
しかし、自分的にはメタルギアとこのデスストランディングは奥底で「繋がっている」と思います。演出、各キャラクターの思想、「繋がり」をテーマとするストーリー。どれか一つをとっても確かに小島監督作品であると感じられます。
コナミからクビのような形で全てを失いながらも、それまでの声優さん達をはじめ、各方面の繋がりを辿ってこのデスストランディングという作品を世に送り出すことが出来た背景を考えれば、確かにメタルギアとこのデスストランディングは繋がっている。そう思いませんか?思いませんか、そうですか(急に冷める熱)
何が言いたいかというとこのゲームは所謂インディーゲーなんですよ、SEGAとか任天堂とかの大きな所が作った作品ではないんです。小島監督率いる一つのチームが作る一発目がこの挑戦的なデスストランディングって考えればとんでもないことだと感じます。
もはや下町ロケットですよこんなん。
普通一企業でもない一個人がノーマンリーダスさんやらマッツミケルセンさんやらパシフィックリムの監督やら大塚明夫さんやらバンバン起用できますか?
そのお陰であれほどの作品を作り上げるんだからとんでもないですよ
「単なる配達ゲーム」
「ムービーゲー、映画でもつくってろ」
「モンハンでいうと卵を永遠に運ばされるようなもんやろ?」
人のやってる動画だけ見ればそうも思うかもしれませんが実際に時間をかけてクリアした人から、そんな安い言葉が出るゲームだとは到底思えません。
まずモンハンで例えるなら、モンハンはメインが狩りでサブが調達、勿論メインである狩りの方に力を入れて遊べるようになっています。
デスストはその反対です。運搬がメインと言うことは、モンハンの銃猟並みに遊べるクオリティだと言うことです。モンハンの調達を永遠とやらされるならそりゃつまらんでしょうよ(あくまで自分は)
もし、それでもそういう言葉が出るんやったらしょうがないです。人それぞれですし…その人とは繋がれなかったということです…(言いながら凹んでる)
そして最後にこれだけ…
人には勧めづらいけど、とても面白いゲームがまた一つ増えました、小島監督、そしてデスストランディングに関わった人全てに感謝します。
以上でデスストランディングのレビューとします。
(反応ください)
客観的とはとても言えませんがこのレビューを読んで少しでも興味を持った人はYouTubeの公式チャンネルに色んな動画が有りますので、是非ご覧になってください!
ローンチトレーラー
ブリーフィング(ストーリーの目的)
小島監督とマッツミケルセンとの対談
と、いうことで…とても長くなりましたがここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!
デススト最高!!!!
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— ほるヒス@酒とゲーム (@nkvVFNpJVRhS3nb) 2020年3月1日
(何かしら反応くれたら嬉しいです…)